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長塚圭史 作・演出
sisters

松たか子と鈴木杏の共演とウキウキで観にいったのだけど
舞台上には想像以上の世界が待っていた。
痛烈にして壮絶にして孤独。

以下感想。
ぼんやりと抽象的に思った事。

目の前にたくさんの歯車がついた箱がある。歯車はどれも噛み合っていなくて
箱は開かない。
調べる、歯車を1つ1つ調べる。
その結果、少しずつ合い始めた歯車は、ギシミジギシと嫌な音をたてて回りだす。
動き始めた歯車をみて気付く、これは開けてはいけない箱だったと。
とき既に遅く、箱が開く。
中には、狂気の元に生み出されて壊れた悲しい愛情がぽつんと1つ。

sistersは、近親相姦の物語だ。

それだけ言うと、好奇好色の的になりそうだけど、
そんなものを超えて、主演二人の演技が圧巻だった。
悲しくて寂しくて、届かない愛情を抱えていて、観終わって心にズブズブと
沈んでいくような内容。だけど、決して後味は悪くなく、『嫌!』と感じさせないから不思議。
長塚マジックだと思う。

長々とあらすじらしき事を書いたけど、どーにもまとまらないのでやめた。
レポではなく、感想なのだから、もう観てない人にはなんのこっちゃらでも
ビシバシ感想を書くことにする。


セックスをする時に、首を絞めてくれと懇願する馨(松たか子)が悲しかった。
彼女にとってはそれが父親に愛された証なのだから。
首にアザが残るほどの力で・・。
美鳥(鈴木杏)が、父親のことで馨に襲い掛かり、電話線で馨の首を絞めたときも
彼女は恍惚の表情で言うのだ『パパ・・・もっと・・』

舞台に現れた時は、オドオドした新妻だったのに、段々と混乱し
自分の過去に囚われて壊れていく姿が痛々しく辛かった。
おぞましい過去から逃れて、この人ならという伴侶を見つけて結婚したのに
過去の自分の汚れた経験がシミのようになって体から落ちないと信じている馨。

『最後まで食べると決めて、食卓についたんだ』という信助(田中哲司)の言葉さえ届かない。

美鳥との関係を、神城(吉田鋼太郎)にむかって、責め立てる馨には圧倒された。
全身全霊で怒っているのに、それは自分ではなく、妹を選んで死んだ父親への
恨み言みたいにも思えた。

最後に心中した神城と美鳥のそばで、『パパ・・起きて。どうして夏樹(馨の妹)なの?』
と、子供の様に言ってる姿が頭から離れません。

信助の『一緒に帰ろう』の言葉に、『はい。』と返事した馨。
あの後、幸せになれるのだろうか?


6人の役者がおりなす時間は濃厚で密だった。
長塚さんの頭は一体どーなってんのかみてみたいよ!

ホテルの一室のようなセットで、ほぉ。と思ってたけどクライマックスの水を使った演出は
すごいと思った。水の揺らめきが壁に反射して現実じゃないように見えた。

私の陳腐な言葉では表現できないような、芝居だった。
観終わって、しばらくは『すごい』しか言えなかったもんなぁ。

今の所、今年の観劇のBEST3に入る作品です。
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2008-08-25 Mon 15:02:02 | 演劇・映画 | Comment:0 | Top↑

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